地域別水質の違いを解説

私たちが普段の生活で利用している蛇口の水は、全国のすべての地域が統一して、同じ水質の水が流れいるわけではありません。

一般的に日本の多くの水道水の水は、軟水に該当し、日本の水道水はしっかりと処理されているため、水道の蛇口をひねれば直接そのお水を飲むことが可能です。

ですから海外でよくあるお水のように水質が硬水に当てはまる場合もあまりなく、また同時に水道水を飲むことはできないとこともありません。

しかし日本全国の水道水の水質には、多少なりと違いがありそれにより蛇口から出る水道水の味や成分が異なります。

軟水に比べクセがあり口当たりが重い印象を受ける硬水と、飲み口がまろやかで柔らかくあまりクセのない軟水のこの両者にはどのような違いがあるのか、実はその2つに分かれるボーダーはある栄養素の量によって左右します。

水質に含まれているマグネシウムの含有量とカルシウムの含有量によって、そのお水が軟水であるか硬水であるかの境界線が出来上がります。

マグネシウムとカルシウムの含有量が100ml未満に該当する場合、そのお水は軟水となります。

そして100ml以上のマグネシウムとカルシウムの含有量があれば、そのお水の水質は硬水となるのです。

日本国内を通してほとんどの水道水は軟水となりますが、それぞれの地域によりこのマグネシウムとカルシウムの含有量に違いが見られることもポイントです。

では国内の47都道府県の中でも、最もいちばんこの2つの栄養素の含有量が少なく、軟水と位置づけられる地域はどこでしょうか。

それは愛知県に当てはまり26mlという数値を示しています。

一方で最も全国においてその含有量が多い地域は、84mlの数値を示す沖縄県になります。

なぜ軟水が多い全国の中でもこのように都道府県によって違いがあらわれるのか、その理由は地殻物質がそれぞれの地域で異なることが理由です。

47都道府県においてマグネシウムとカルシウム含有量の平均に値は約50mlです。

ただここで誤解してほしくないのは、先ほどのもっとも全国において高い数値を示す沖縄県に近いとされる九州も同様に高い傾向にあるかと言われれば、実はそうではないということです。

例えば熊本県とその上の長崎県では水質に含まれる栄養素の数字に大きな開きがあり、熊本県が70mlであるのに対して、長崎県は38mlの量でしかありません。

同様のことは含有が少ない愛知県の隣県にもいえ、愛知県に近い静岡県は52mlとなります。

このことから地域の水の質は、それぞれバラつきがあり一括りの地方区分として判断はできません。

軟水と硬水にはそれぞれのメリットもあり、お料理では硬水は洋風の煮込み料理に最適で一方で軟水は和風など日本料理に最適です。

硬水の有効な働きとしてお肉などの臭みを消したり、煮込みの際にアクが出やすくなるなどの、働きの恩恵が受けられます。

無味無臭が特徴の軟水は、繊細な和風の味付けや日本料理の香りを堪能するのに適しいるでしょう。

便秘体質にマグネシウムの栄養素が効果的なことは知られていますが、マグネシウムが多い硬水を摂取することで、便秘改善効果を期待することができ、消化器系にうれしい効果を与えてくれることが分かっています。

軟水は髪の毛やお肌に優しく、硬水ではパサつきやお肌のツッパリの影響も無視できませんが、軟水ならばその点は心配いらずお肌に優しく、洗剤や石鹸の泡立ちにも優れていますので、泡立ちの悪さを心配することもないです。

ミネラル補給ができる硬水と比べ、軟水にはそのような効果はあまり期待できませんが、それぞれの体調に合わせお水を使いわけることも大切です。

特に高齢者や小さなお子様には含有量の多さは胃腸の負担となる可能性もあるため、飲む、お肌や体につける、負担を感じずにお水を飲みたいまたはミネラル補給をしたいというようにそれぞれに適したお水を選ぶことも大切です。